ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2011-12-24

東京・恵比寿2丁目、TAKIZAWA NARUMI。黒やグレーの麗しい無彩色、上質な仕立てのジャケット

a.m.s.恵比寿プレイスです。

こんにちわ。みなさんもご存じのように、もはやこのブログは、基本的に週3回粛々とネイルの紹介のふりをして実は、解説者36歳マサ子(仮名)の自家中毒的な脳味噌の醗酵ぶりを垂れ流しているだけなんじゃないかっていう気もしないでもないんだけど、たまに「今日行ったお店」コーナーってのもある。ていうか、気分を変えてそういうのもたまにはする。重々申し上げているように、代官山で彼とカフェでランチ☆とか、光陰矢の如し寄せては返す寄る年波、齢36歳西麻布で女子会のビストロ☆とか言い出してご心配をかけたり致しません。

いらしたことあるお客様はご存じかと思うけど、我々のサロンは恵比寿1丁目にあるんだけど、恵比寿の2丁目に、TAKIZAWA NARUMIさんというデザイナーさんがやっておられるブティックがある。入口はこんな感じで、通りから奥まったギャラリーみたいになっている。戸の開け方がわからなくて、どん!どん!どん!こんにちわー!とやってしまった。


今日そこに服を買いに行って、こんにちわー!ってわけで、2時間くらいお邪魔してしもうて大変楽しかった。”ブティック”っていう名称でいいのか良くわからないんだけど、TAKIZAWA NARUMIさんデザイナーご本人が服をデザインして、縫製して、販売する、ていう一連の流れをすべてここのお店でやっておられる。ほとんどが黒、グレー、紺でジャケットやコート類が多い。 


 残念ながら、わたしは生地や縫製のことはよくわからないんだけど、原料や工程がわからなくても、消費者なんだから、着れば”これは良い服””これはどうでも良い服”ていうのはわかるじゃん?着たときに、ぬめっと肌にくっつく感じがあって、吊るしてある状態でわからなくても着たら、なぜそうなるのかはわからないし、どういうマジックでそうなるのかわからないけど、いやに2割増しくらいでスタイルが良く見えて、ていうのを”ラインが綺麗”とか言うの?で、それを一枚着ただけでやみくもに都会的な洗練された感が出てくる服。


 そういう”良い服”を、自分の醗酵したあいでんててーが許すブランドで、且つアフォーダブルな価格で見つけるのは大層難しいよね。

あたしは、「かわいい服」とか「流行の服」がどうもアレだし、「かっこいい服」もナニかと思う。っていうより、寄せては返す寄る年波なのでかわいい服着ても、似合わないし、かっこいい服は農村村娘体型なので着れない入らない。いつの頃からか、鼠ーランドに行っても楽しくなくなったのと同じ頃からか、新宿ル☆ネに行っても燃え上がらなくなった。大量生産の4980円のカットソーは翌年ゴミになると知った。それに、だいたいこんな頭醗酵してんのに、兎のファーがついた白いウールのコートとパステルカラーのカットソーとか着てたらおかしいだろうが。服装の乱れは心の乱れなんだったら、心の乱れとあがきを表す服を着なきゃおかしいじゃん。

 そういう服を見つけるのは大変難しい。

そりゃあたしだって高級輸入服飾品は着たら、何か違うのはよくわかるから、お金持ちだったらマックイーンとかマルタンマルジェラとか行ってこっからここまで下さいってやっちゃうんじゃないかと思うよ。でもどんなにお金持ちだったとしても、みんなが憧れる高級ブランドのジャケットをとっかえひっかえ着ることを、果たして自分の醗酵した頭が許すのか?っていう問題もある。かわいい服もだめ、流行ってる服もだめ、大量生産の服はだめ、高級ブランドもだめ、ってなったらじゃあ一体俺は何を着ればいいんだムキー!・・という諸問題を解決するするのがTAKIZAWA NARUMIさんの”良い服”な気がする。

サッカーでもナショナリストにならないのに、服に関しては妙に地産地消を選択しちゃうんだよね。大量生産の輸入した安い服を大きなところでいっぱい買うよりも、ちょっと高くてもぶれない仕事をするデザイナーのきちんとした服を自分ちの近所で買った方が良くないか?

TAKIZAWA NARUMI website: http://narumitakizawa.com/
TAKIZAWA NARUMI blog: http://takizawanarumiblog.wordpress.com/

それでは。