ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2012-04-30

新種の誕生 女の一生

a.m.s.恵比寿プレイスです。

こんちわー。このネイルはグラデーションという名の芍薬色の牡丹や、真っ逆さまの孔雀宝石モザイクの中退パウルクレー等々、色々な技術の集積だね。目玉のシール貼ってあるわけでも、クラックネイルがしてあるわけでもない、良く見ると世の中のどこにもないはっちゃんのノウハウが折り詰めにつまっている。


異形のモンスターの母親が血を流して卵を産んで、その卵が海の底の深海に滞留した化学物質や環境ホルモンと融合して、怪しい赤や紫の蛍光色の光を一瞬放って生まれるところ。怪魚イクラの卵や、エイリアンの卵や、超人やモンスターの卵が孵る。尻尾の生えた新種の怪物が深海で誕生する。

こわ・・。

・・ところで男の人は生涯を通してあまり変わらないよね?原則小学生4年生でも80歳のおじいちゃんでも、見た目は違うけど何か別の生き物って事はない。例えば、小学生4年生でも80歳のおじいちゃんでも大半は女子高生が好きだと思われる。いや正味の話女子高生は良いよね。なんか、女子高生見ると おっさんみたく はぁー。とか言っちゃうよね。あれは女の私から見ても良い。

というかまあ、男は年齢が違っても別の生き物って事はないけど、女はどっかで生まれ変わる。むしろ、たいがいの人がどっかで別の生き物になるよね。うら若き花も恥じらう番茶も出花清き聖処女の乙女が、何か知らんうちに気が付いたら、知らんもんに生まれ変わっとる。そんで女の人生はどうやら生まれ変わってからの方が断然長く、花も恥じらう以下割愛がせいぜい10年、蛹の時代が10年くらい?、それでそれから何や知らんもんに生まれ変わって、新たに新種が誕生したら、そっから50-60年はあるっぽい。つまり、すでに新種誕生・脱皮完了、武士で言えば元服済み、アフリカの部族で言うところの成人の儀式済み、やどかりで言うところの引っ越し済み、カニで言えば脱皮済み不肖解説者マサ子(仮名、37歳)、誤解を恐れず言いうと、若い頃に 「なんだこのおばさん」とか思ってたソレになってからの人生の方が、断然長いっぽいらしい。だから、短いほんの一瞬の花も恥じらう時代よりも、生まれ変わってからの時代が楽しくあるべきなのになのにそれなのに、世間様とお天道さまが許してもそうは問屋と男が許さないらしい。まあそりゃそうだよな。生まれ変わったらどこまでもフリーダムになっちゃうもんね。ところで、この卸さない!ダメ!絶対!っていつも断ってくる問屋は何の問屋なんだろうね。そんな問屋なら潰してしまえ。むかし、残業している時に、なんで残業してるんだろう毎日・・ って言ったら 一緒に残業してる人に そういう星の元なんですよ。 って 言われたっていう話を別の人にしたら、そんな星は打ち落としてしまえ。って言われて、まあそりゃそうだよな。と思った。

そんなんで、うちの母ちゃんトメ子(仮名、63歳)が50歳くらいのころに、バイトに採用されたんだね。母ちゃんはずっと専業主婦で、30歳くらいからは働いたことなかったわけ。

そんで、50歳になってバイトに採用されて 初日にがらがらっと部屋をあけて

どうも~ 本日からお世話になりますトメ子と申します~

と挨拶したんだけど なんか周りの反応が はぁ、みたいない感じでイマイチ薄いというか無いというか盛り上がらないこと甚だしいらしいんだね。自分が高度成長期昭和45年新入社員や25歳だった頃は

本日からお世話になりますトメ子と申しますぅ~宜しくお願いしますぅ~☆

とか配属されて行って挨拶でもしたら 部長とか専務とかが もうそれこそ立ち上がるわ舞い上がるわ みんな嬉しそうに寄ってきて トメ子ちゃん 何歳なの 彼氏は 前は何してたの うちも若いのが多いからねえ とか 反応があったもんらしいのね。ここで申し上げておきたいのは、母トメ子は全く美人ではなく十人並みの、というかむしろ十五人並みくらいの容姿なのね。つまり、若いということは素晴らしい。特段美人でなくても こんにちわ~ よろしくお願いしますぅ~ と言うだけで、世の男性諸氏に夢を与えることができて、彼らは鼻の下を伸ばして幸せになるわけだね。そこに来ると、今バイトの初日に よろしくお願いしますー。って言っても 嘘みたいに誰も反応しないのよねえこれが。って母ちゃん言ってたけど、まあ そりゃ当たり前ちゃあ当たり前だけど、嗚呼男の人ってそういうもんらしい。そうやって、女は肌身の感触で年齢や世間の反応を知るらしいけど、それを知ったからって言って、だから何なんだって思うわたしももはや別の生物に生まれ変わって早何年。まあ、特養老人ホームでも若いおばあさん てなんか 四角い三角というか 上に下がるというか老女の女子会というか すごく自己矛盾を抱えた言葉だけどとにかく、老人ホームでも若いおばあさんはおじいさんたちに大人気らしいからね。そういやうちの母ちゃん、イカのリング揚げつくろうとしていか買ってきてのにイカの鮮度が悪くて

まあ 何か 死んだようなイカだわこれ。

って言ってたけど もうそれ、死んでるから。魚屋でイカ買ってきて、まな板の上にのっけて あらこれ死んだようなイカねえって、素晴らしい自己矛盾を抱えた名言なので心のメモ帳に書きとめた。

・・以上これらをまとめるに、いくら絶対的な若さって素晴らしいとは言っても、戻るものでなし。しかしながら、老人ホームで若いおばあさんがモテる事からわかるように、年齢や若さとは相対的なものであるとも考えられるため、すなわち・・・・おじいさんがねらい目なのか?

それでは。