ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2012-06-25

古谷葉月の紫外線で硬化するアマゾンの美しい蛾

a.m.s.恵比寿プレイスです。


こんにちわー。今日はわたし解説者マサ子(仮名、37歳)のネイルです。

今回のネイルは、水田のカラスよけの目玉でもなく、極彩色の孔雀でもなく、「蛾」です。

ここに参考とした「蛾」の画像を貼ってもいいんだけど、卒倒するお客様が出てくると悪いので、画像はリンクしないで、言葉で説明しよう。


日本の蛾って、たいてい白だったり茶色だったり、せいぜいエメラルド色一色だったりで、地味な存在だから、蝶には勝てない。蝶が太陽なら蛾は月、蝶が光なら蛾は影、蛾ってどうしても、「蝶のなりそこないの気持ち悪いやつ」ていう位置づけじゃないか?


ところがだよ、外国の蛾は特にそうだけど、もう、何というの夜が昼に勝つように、影が光を飲み込むように、女装が女を圧倒するように、とてつもなくビビッドなんだけどくすんだ極彩色の組み合わせの蛾がいる。本来華やかなはずの赤が血のようにどす黒く赤く、本来空のように明るいはずの青が怪しい宇宙の闇のように暗く、心から落ち着くはずの緑が見つめるだけで吸い込まれる沼のような底の見えない緑になる。きっと蛾なりに、美しい組み合わせと華やかさを考えて追及してるのはわかるんだけど、どうにも力のいれ所が間違っているから、いくら考えてもその結果は、可憐で嫋やかで幸せな蝶の真逆になって、美しいなずなのに、グーグル先生で「蛾」とか画像検索すると、さすがの私も

ぎゃああああああああーーーーー

とかなる。

はっちゃんにこのネイルをやってもらうにあたっては、蛾の画像を検索したんだけど、もうなんというの、グーグル先生、画面いっぱいに蛾の画像出してくるし、成虫だけ画像だしてくれりゃいいのに、なんか幼虫とかも出てきちゃってさ、もう さすがに 幼虫は無理だから、げあえあうぇあえええええええーーーー とか言いながら、検索した。はっちゃんは、成虫も無理みたいで、プリントアウトした画像を泣きながら見てました。かわいそうに。

蛾の羽の色も、人工的な絵具では出せない誠に美しい渋い極彩色なんだけど、それこそアマゾンとかにいる極彩色の角が生えたとてつもない色をした芋虫とか、すごいきれいだよね。たぶん。てか、気持ち悪くて見つめられないからよくわからない。たぶん、きれいだと思う。そのうち、耐性をつけて、画像検索ができるようになったら、極悪極彩芋虫色のネイルもやりたいと思う。


そんで、今日の蛾は「タテハモドキ」を主に参照したので、勇気のあるお客様におかれましては、「タテハモドキ」で画像検索するといいよ。だいたい、「モドキ」とか名前につけられちゃうあたりが酷い話だよね。きっと想像するに、「タテハ」って蝶々がいて、そいつのなりそこないぽいから、「タテハモドキ」っていう名前をつけられちゃったんじゃないかと思うんだけど。それって、「小悪魔モドキ」とかそういことでしょ?ひどいよなあ。ぜひ、ここは世にも美しい蛾のためにひとつ蛾蝶機会均等を訴えたい。



それでは。