ams

a tokyo based manicurist, hatsuki furutani's salon works from a.m.s. ebisu place in shibuya

2012-09-17

古谷葉月の陰陽と亀甲 歌舞伎と竹林

a.m.s.恵比寿プレイスです。

こんにちわー。この頃流行の亀甲ネイルだね。



これくらいぶっ飛んで総動員するのが、大変よろしおすと思います。

ところでさあ、現代においてはさ、未婚と結婚の切れ目が「振袖を着なくなる」切れ目じゃないよね。でもだからって言って、わたし解説者マサ子(37歳、仮名)がここ一番の一張羅に、振袖を着るかって言ったら、まあそりゃあ、ルールの上では着てもいいんだろうけど、あんまり着ないよね。てか、着れないよね。まあそりゃルールの上では以下同文割愛。

去年くらいに、テレビで歌舞伎をやってて、色んな役柄の様々な年代に渡る女の役が舞台上にいたから、お母ちゃんに、この中だったら 私 どの着物来てもいいの?って言ったら、母が指差したのは、鼠色だか海老茶色の地味な縦縞の着物を着た、眉を落としておはぐろにした大年増のおかみさんだったわけだよ。まあ、たしかにそうだよな。江戸時代とかだったら、年増も年増・・ てか 今でも年増か。

まあいい。何が言いたいかっていうと、成人式の時にうちのおばあさんに着物を作ってもらったんだけど、その時のおばあさん曰く、振袖を作っても長くは着れない。中振袖だか小振袖だかにして、緑色で作っておけば、後で色を染め直して着れるから。っていうことで、襟のところから可愛らしい可憐な赤い絞りがちらっと覗く、河童色をした綺麗な緑色の着物を作ってくれたわけ。何年か前に、染め直して着てみたんだけど、いやもう無理。せっかく、長年着れるだろう、っていう着物だったはずなのに、何かが違う。何か、おかしいのよ。着れない。着物っていうのは、洋装と違って何て残酷なんだろうと思ったよ。もう、悪いが 眉を落として、おはぐろして鼠色の地味な縦縞の着物着るコスプレの方が全然似合うと思うの。てかコスプレていうよりむしろ素だよね。

そういうわけで、読者の若いお嬢さん方におかれましては、もし振袖なんか持ってたとしたら毎日でも着た方が良いと思うよ。そうしないと、あっという間に着れなくなってしまって、鼠色の縦縞のしましまの着物が似合うようになってしまうから気をつけよう。花の命は短し乙女ですよお嬢さん。

それでは。